業界で働く人は、法改正をチェックしよう!

高齢化が進む日本において、多くの国民が理解を深めて行かなければならないのが介護問題です。高齢者介護を考える上で、介護保険法の法整備は欠かせないものであり、注目すべきポイントと言えるでしょう。そもそも、介護保険法は時代の流れや経済状況などを踏まえて、最適な運用ができるように3年に一度定期的に改正が行われています。直近では平成29年に改正が行われており、いくつかのポイントが改められました。

大きなところでは、介護を受ける要介護者の負担割合でしょう。これまで2割負担だった部分が、3割負担に変更されています。ただし、一気に変えると大きな負担となるため、高所得者層から段階的に変更していく形となっています。とはいえ、将来的には、負担割合を高めて行かなければならないので、先送りばかりもできないのが実情です。痛みを最小限に抑えながらもしっかりと将来のために制度変更を行なっていくことが求められるので、3年ごとの改正は致し方ないのでしょう。

また、負担割合と合わせて変更となったのが、自治体へのインセンティブです。増え続ける介護保険料の圧縮に貢献できるような介護予防に関する取り組みを行なっている自治体に対して、国からインセンティブとして、交付金を支払うようになりました。そのインセンティブは回り回って、介護事業の充実につながるので、先進的な取り組みを積極的に行なっている自治体にとってはメリットが大きい法改正だと言えます。しかも、介護に力を入れている自治体というイメージが定着すると、そのエリアで求職者の囲い込みにもつながることが期待されています

このような法改正のポイントは、介護の仕事をする上ではとても大きな意味を持ちます。働くエリアや事業所を選ぶことでより満足度の高い就職や転職が行えるので、介護職の方は業界の動向にアンテナを張るようにしましょう。